月見る月はこの月の月・・・
今夜は中秋の名月。東京は、日中、雲が多くて、期待しないでいようと思っていましが、ちょうど今、南の中天、雲の間に美しい月がかかっています。
秋風にたなびく雲の絶え間より
もれいづる月のかげのさやけさ
右京太夫顕輔 (新古今 巻第四 秋歌上)
まさにこの歌のとおりなのが、今夜の月。
「月に叢雲、花に風」と言われますが、雲一つない夜空にあがる月は、あまりにも風情がないようで、こうして雲がかかっている月、そして、雲の切れ目を待って、また煌々と輝く月を見るほうが、風情があると思うのです。
月の歌は、『万葉集』や『古今集』の秋の部には少ないのです。やはり月を見るのは不吉、月を見ると歳を早くとるという迷信があったからでしょうか。確か、『竹取物語』にも月を見ているかぐや姫に、おじいさんがそういうのではなかったかな。
それが、『新古今和歌集』になると、月の歌がこの巻第四には、ずらりと並んでいます。
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