文楽/夜の部 人形の楽器演奏
文楽第三部を見てきました。
『壇浦兜軍記』から「阿古屋琴責の段」
今回、人形遣いは、人間国宝の吉田簑助。左使いが桐竹勘十郎。文楽は、主な人形は3人で遣いますが、普段は、頭(かしら)と右手を担当する主遣いだけが顔を見せて、あとの左遣い(左手の担当)、足遣いは黒布で顔を隠していますが、この阿古屋の段では、阿古屋の3人だけは全員顔を見せています。
人形の手も通常の手ではなく、楽器を弾くために、指まで細かく動くものになっています。お琴を弾くときには、人形も「爪」を付けるのですが、ちゃんとつばで入りやすくしてつけます。昔、少しお琴を習っていたので、そうそう、そうしないとあの爪の皮は固くて指にはいらないのよねぇ。。。と、その細かさにびっくり。 そして、演奏が始まると、ほんとに演奏者の琴と手の動きがぴったりで、感動ものでした。
胡弓や三味線では、弓を引くのは主遣いの右手ですが、弦をおさえるのは左使いで、そのおさえどころ(勘所?)が実際の演奏と同じ。指も細かく動くので、見ているうちに本当に人形が、無実を証明しようと必死に楽器を演奏している気にさえなりました。
なぜ、この演目のみ、3人すべての顔を見せるのか納得。それぞれが主遣いができる技量の人たちが息を合わせなければ、この演目はできません。歌舞伎でも故歌右衛門の阿古屋が有名でしたし、確か一昨年には玉三郎がこれを演じて話題になりました。実際に、琴、胡弓、三味線を弾きこなさなければならないので、同じく、歌舞伎でも難しい女形の役の一つとされています。
もう一本の出し物、『三十三間棟由来』、前半は実は居眠りタイムになってしまいました。ちょっと、朝からいろいろ忙しかったもので。。。後半、三味線の鶴澤寛治さんの演奏、ちらっと見た程度(聞いたにはならない)。
でも最後の竹本千歳太夫の義太夫はしっかり聴きました。義太夫は、一人で男、女、老人、子供と語り分けるのですが、けして裏声でやるのではないのですが、ちゃんと子供の可愛い声や老婆の声に聞こえるから不思議。
次の文楽公演は5月。楽しみにしましょう。
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