海老藏の「信長」
新橋演舞場で『信長』を見てきました。演舞場は、新装なってから今回が初めて。とてもモダーンな建物になってビックリ。
感想ですが、ちょっと耳が痛かった。。。です。比喩としての耳が痛いではなく、ほんとに音響で耳がガンガンしたのです。席が6列目の上手端のほう。だからスピーカーの真正面。(歌舞伎や文楽などはマイクはありませんし、宝塚もそれほど音が気になることなどなかったので、よけいでしょう)
わたしは、歴史物が好きで、特にこの1500年代半ばから1600年までの50年の間に信長、秀吉、家康などが愛知周辺に生まれ、時代を作っていったことに。高校時代の夏休み、山岡荘八の『徳川家康 全26巻』を読みふけりました。
その信長の父の葬儀の場面から始まり(実母が弟のほうを肩入れ、徳川家光と同じですね)、美濃の斉藤道三の娘、濃姫の嫁取りのエピソード(カブキ者のひどい格好で行き、道三との対面のとき、シャッキリ正装に変わっていたというあれ)、そして、桶狭間の戦い、小谷城の戦いと続きます。
天の意志を表す雷の音、そして戦の場面では大音響と大声。芝居のほとんども役者たちは大声を張り上げてセリフを言っている感じで。。。うーん、疲れてしまいました。
齋藤雅文作のこの芝居は、この「信長を中心として正室濃姫、信長の妹のお市の方、明智光秀、秀吉の4人の男女を中心に描き出す」と説明文にあります。
海老蔵は、特に最初の場面の父親の葬儀の場面で、信長の天才と狂気を感じさせました。海老藏の姿、そのものが、実際の信長ってきっとこんなキリキリした感じだったのではと思わせますし。
でもそれ以外の人がいけません。正室濃姫は、純名りさ。濃姫は、もっと落ち着いた腹のすわった人のイメージが私はあるので、ちょっと幼すぎる。信長の妹、お市の方を小田茜。「信長に対しての感情が兄というより男として」というのが、このお芝居での解釈のようですから、濃姫に対してきついのはわかりますが、子供っぽくてちょっとヒステリーなだけのお市の方と見えてしまいました。明智光秀は今人気の田辺誠一ですが、信長に反乱を起こすその悩みが感じられません。光秀は濃姫をいつか思うようになり。。との解釈のようですが、それがあまり見えてきません。秀吉は甲本雅裕。ただ、おちゃらけの軽い人物にしか見えません。あれでは、お市の方でなくてもイヤですよ。
海老様のファンだとしたら、ポスターにもなっている深紅のビロードの西洋風の衣装で登場のときなどキャーでしょうし、最後の本能寺の場面の白の寝間着での立ち回りなどでもゾクっとするでしょう。それだけでも満足かな。海老さまは、やはり目が特徴ですね。団十郎もギョロ目ですし、この家はやはり「にらみ」ですから、目が小さなお嫁様はもらわないのかなぁ。。。なんて、よけいなこと考えたりして。
今回は、あるところからのご招待だったので、まあ、新装演舞場を見て、幕間のお弁当をいただき、絵になる海老藏を見て。。。だから、いいか。
ちょうど、今日からNHKの大河ドラマがこの信長の桶狭間の戦いでした。第一回を見たところでは、一年見ていこうかなと思いました。
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コメント
月うさぎさん、遅ればせながら、
初春のお慶びを申し上げます。
本年もよろしくお願いいたします。
>この家はやはり「にらみ」ですから、目が小さなお嫁様はもらわないのかなぁ。。。
私も同感です(笑)。男児は母親の顔立ちに似やすいですものね。
「巧妙が辻」初回を観ました。個人的には舘ひろしの信長はいい感じです。(もう少し若いと、、。)最近の大河は名の知れた俳優ばかりで、新人を発掘する楽しみがないですね。
かつてお濃で登場した松坂慶子、子役(政宗の妻?)の後藤久美子の初々しい美しさを思い出します。
投稿: あくあ | 2006/01/09 09:25
あくあさん
コメントありがとうございます。
そう、桶狭間の信長や秀吉としてはちょっと現実年齢ではやはり無理があるような。
でも、あの鼻高の骨張った神経質そうな舘さんの雰囲気は信長のイメージと合ってますよね。
海老藏さん、あまり歌舞伎座で姿が見られないので、残念です。あの目の力はやはりスゴイものがあると思うので、ぜひ舞台で見たいです。
NHKの大河の初めの頃の太閤記(緒方秀吉のとき)の信長が高橋幸治さんで(殺さないで投書がすごかったとき)、そのときの森蘭丸役は仁左右衛門さん/孝夫さんだったのです。
投稿: 月うさぎ | 2006/01/09 19:52
本日は、こちら様の日記を2月19日分より遡って拝見させていただいて居ります。
海老蔵さんの信長はイメージとして良さそうですね。アノ役者は見た目の他の役でも結構こなしそうなのでこれから楽しみと思います。個人的には「紅葉狩り」の平維茂(市川宗家の遠祖)を演らないかなぁと、海老蔵襲名披露公演のときに思いました。
松坂慶子のお濃は「国盗り物語」ですね。大河は菊之助(現・菊五郎)の「源義経」からしか見ておりませんので、「太閤記」の高橋幸治は見れずに残念でしたが「黄金の日々」でも充分「信長」でした。大河ではないけど水曜時代劇として放映されていた「弁慶」、吉右衛門が凄く良かった。当時新人の岡安由美子・喜多嶋舞も初々しかったですね。<新人発掘の一例か。
投稿: 黒猫院 | 2006/02/25 15:29
海老藏は、歌舞伎座で見られないのが残念です。今はこの信長で地方公演ですけど。。。3月も確か4月も出ませんよね。団十郎も健康の問題があるし。あの「眼力」が歌舞伎で見られないのは、惜しいです。
吉右衛門の『弁慶』、はい毎週楽しみに見ていましたよ。岡安は覚えてますが(女忍びだった?)、喜多嶋はどのような役だったか、思い出せません。
投稿: 月うさぎ | 2006/02/25 20:10
早速レスくださってありがとうございます。
かのドラマでは荻野目慶子が玉虫という名で弁慶の妻女をしていましたが、その娘役の小玉虫が喜多嶋舞でした。女忍(<傀儡子の一団)の岡安、その後あまり出なくなったのが残念でした。
投稿: 黒猫院 | 2006/02/26 06:06