月組の地方公演3日目は、大宮ソニックシティです。朝から雨で肌寒い中、出かけました。
『あかねさす紫の花』 何度も繰り返し宝塚で上演されているだけに、練れていて、とてもいい作品でした。
歌も万葉集の有名な歌からとられているので、つい口ずさんだり。
アサコさん(瀬奈じゅん)の大海人皇子役。2場の16歳の少年役はちょっと作りすぎている感じがしましたが、四場の難波宮からは、役とアサコさんがぴったりしていました。
今回の、中大兄皇子役は、ユウヒさん(大空祐飛)。どうなんでしょうか、もう少しカリスマ性がなければ、なぜ、額田女王が大海人皇子との間に十市皇女をもうけながら、中大兄皇子のもとにいったのか、わからないかな。兄のワガママではけしてないと思うのですが。
台詞にも少しあったように、額田はただの女官ではなく、何か宮中祭祀に関わり、またその関わりから、宮廷で大切な時に神への願いや御礼としての言霊として「歌」を詠んでいるようです。そのことが、ただ人の妻ではなく、その神事を司る天皇の近くにいるべき女性とされたような気がします。
まあ、今回は大海人皇子にウェイトを置いた本なので、しかたないでしょう。
この三人の関係は、史実ではさっぱりわからないのです。日本書紀には額田についてほんの一行ほど。あとは万葉集の歌。だから歴史家、小説家がいろいろ推察しているのですが、結論が出ていません。それだけに、ロマンがいっぱい。 あかねさす 紫野行き標野行き 野守は見ずや 君が袖振る (額田女王)
紫の 匂える妹を憎くあれば 人妻ゆえに 我恋めやも (大海人皇子)
この有名な相聞歌は、けして密やかに二人の間に交わされたものではなく、実際は蒲生野での宴会の席で、余興として歌われたもの。もちろん、中大兄皇子、既に天智天皇の前、また宴席に連なった人々は、この二人が「元夫婦」であったことを知っているわけです。このときの二人の年齢はもう「恋」などというにはおよそ似合わないころで、ゆえに、歌が披露されたときは、大喝采だったとか。
でも、わたしは、けして「たわむれの恋歌」ではないと思えます。井上靖の『額田女王』(中央公論社/昭和55年)は、好きで今でもときどき書棚から取り出して読みます。この本の三人の関係が一番ほんとのような気がしています。
そんなことを思いながら、楽しんだ舞台でした。
ショー『レ・ビジューブリアン』
アサコさんは、ほんとに素敵でした。すべての場面を自分のものにしている感じで。
第三場の「あなたの好きなものは」の場面、今日の客席のお客様の返事がどうも小さな声だったようで「え、聞こえない!」、で、小さく「チクショー」でした。
きりやんの抜けは、やはり大きいのだと思いました。夢に誘う男、ピンクダイヤモンドなどの場面は、今度組替えになってきた、AHIさん(遼河はるひ)が埋めているのですが、歌が。。。背も高く、とても見栄えがするのですが、きりやんの歌とダンス、雰囲気と比べると。残念。
ショーは、やはりダンスと歌。両方そろって安心して見てられるのは、アサコさんだけだった。ビッグダイヤモンドの紳士、トド様(轟悠)の代わりは、新組長の嘉月絵理。この人を見ていて、ふと尚すみれさんを思い出しました。どこか似ているような。
今回、楽しみにしていた、マギーさん(星条海斗)は、いい舞台位置ばかり。五人のビジュー入りでしたし。ダンスもいい、足の上がりは最高でした。それに笑顔がいい。
それにしても今日は平日なのに、ソニックシティ2500席が満席なのにはビックリ。
上原まりさんが3列目センターでご観劇でした。たしか、この「あかねさす」に出演されたのでは。。。?汀夏子さんや麻実れいさんと、和物の舞台で見たことを覚えています。歌がとてもいい方でしたね。
明日はいよいよきりやんの『オクラホマ』を見にいきます。
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