元禄忠臣蔵/第二部
藤十郎さんの大石内蔵助をはじめ、上方歌舞伎の役者さん中心の舞台で、見ごたえあって、よかったです。
私にとって、坂田藤十郎さん、上方歌舞伎の世話物っぽいナヨっとした感じがあまり好みではなく、実は、この第二部はパスするつもりでいました。でも、第一部(吉右衛門様の内蔵助)が、面白かったのと、せっかくの国立劇場四十周年の企画なのだから、やはり3ヶ月通しで見てみよう、そして、来月には「記念の手拭い」をもらおう。。。と、ネットでチケットを取りました。
第一幕「伏見撞木町」
幕が開くと揚屋の笹屋。窓から桜が見え、ここが2階だとわかります。部屋の壁や障子の腰板には色とりどりの扇面が描かれ、いかにも揚屋の雰囲気。そして、下手の金の屏風が引き回されていて、まさに春爛漫な雰囲気。
その金の六双一曲の屏風には、牡丹が描かれていますが、イヤフォンガイドによると、実際の大石内蔵助は、この牡丹の花が好きで、山科の家の庭にもこの花を植え、手入れしていたそうです。
遊女浮橋は、片岡秀太郎。まあ色っぽくてきれい!遊女らしく、衣文をぐっとぬいた着方をして、その背中が本当に女のようで、ホレボレ(実際の年齢をあとで思って、さらにゾッとしたりして)。
藤十郎さんも、この酒色におぼれていると役はぴったり(実生活でもきっと。。。などと想像させて)。はんなりとしたこの色気が、このあとの奥庭離室の場面で、堀部安兵衛や、不破数右衛門、息子主税に心奥を語るところで、ガラッと変わり、腹の据わった内蔵助となり、この藤十郎という役者のすごさを感じたわけです。やはり、ダテの人間国宝ではないんだと実感。
この息子の主税役は、愛之助さん。もう、NHKでの伝説の(?)長谷川「忠臣蔵」で、仁左衛門さんがこの主税役だったと思いますが、その若いときの孝夫さんにそっくりで、時間が戻ったような気がするほど。
第二幕「御浜御殿綱豊卿」
この梅玉の綱豊はいかにも次期将軍の品と大きさがあったし、扇雀さんのお喜世はきれいだし、魁春さんの江島も美しく、しかも有能そうで。(かいどりの南蛮船の模様が素敵でした)我當さんは押し出しが立派で声がいい。
そして、富森助右衛門(翫雀さん)と綱豊とのやりとり。面白い。御座の間と控えの間の敷居が大きな役目。
第三幕「南部坂雪の別れ」
最後の藤十郎さんの花道の引っ込み、本当に討ち入り前夜の重々しさが感じ取れて、感激。藤十郎さんが若いこと。。。。
この真山青果の『元禄忠臣蔵』は、歌舞伎らしい大仰な台詞回しや、見得もないので、伝統「歌舞伎」として見るより、新劇的な心理ドラマを見るつもりでいるほうがいいでしょう。
なお、この日は、小泉前首相がご観劇でした。
来月は、幸四郎さんの内蔵助。楽しみです。
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