奈良の旅
秋の奈良に行ってきました。
朝7時に新横浜を新幹線「のぞみ」で出発すると、10時前には奈良に着いてしまうのですからずいぶんと近くなったものです。
西大寺で降りて、秋篠寺へ。久し振りの伎芸天との対面。境内も緑の苔が美しく、とても静かで旅の始めとしてぴったりでした。
奈良市内へ移動して、東大寺の転害門から歩き始め。まず秋の特別公開中の正倉院へ。
もう十数年前に見たときも、想像を超えた大きさに驚いたものですが、今回も改めて感動。
その後は、戒壇院へ。ここは、奈良に来ると必ず寄りたくなる場所、四天王を見たいがため。私は広目天の厳しい表情が一番好きで、この像を見ると、身がひきしまる思いがします。
ちょうどお昼なので、戒壇院近くの依水園の中にある「三秀亭」で昼食。ここの名物は「麦とろろ飯」。お腹にもやさしく、さっぱりして美味しかったです。
予約をしてあったので、床の間前にお席を取ってくれていて、正面の窓から眺めるお庭、ところどころ色づいて美しくこれも馳走でした。この依水園は、登大路からほんの数分入っただけの所とは思えぬお庭です。奥のお庭からは、春日山と東大寺の屋根までが借景となっていて、何度来ても見飽きぬ眺めです。
それから興福寺へ。ちょうど興福寺境内へ入るところで、天皇・皇后のお車に行きあいました。お車のスピードを緩めて、窓からお手振りをされる場所とのことで、たくさんの修学旅行生や日の丸の旗を振り、歓声をあげていました。
興福寺の国宝館へ。ここでは、阿修羅像と、山田寺の仏頭を見るのが楽しみで。阿修羅像と十羅漢像は来年上野の博物館へやってくるそうです。
それから東金堂、同じく奈良遷都1300年記念で特別拝観となっている五重塔の第一層へ。ここでは堂の床下がのぞけるようにしてあり、太い塔の心柱が見らるのです。
そしていよいよ今回の旅の目玉、『正倉院展』へ。土日は混み合って入館するまでに何時間か待ちになるので、金曜日のしかも午後3時過ぎの入館を狙って行きました。狙いどおり、並びはまったくなく美術館新館内へ。館内もそれほどの人ではなく、どの展示品もゆっくり鑑賞でき、大満足でした。
第一回目に展示され、今回60年ぶりに出された「白瑠璃椀」。1250年も昔、聖武天皇も光明皇后も今の私たちと同じように、この椀の美しさを愛でたと思うと。。。
しかも、もうこの椀をこの世で再び見ることはできないかもしれないと考えると、さらに感慨深いものがありました。
螺鈿の鏡や紫檀の双六局、金銅八曲長杯、黒柿両面厨子など見所のある展示品は、それぞれ美しく、こうして長い年月、いろいろな時代の人が大切に守ってきた理由が伝わってきまひた。
今回は当時の人の生活を感じさせる展示物も出されていました。
たとえば、きれいな貝でつくったスプーンとか、椰子の実の面白い顔の置物とか。これなど、フィリピンの場末の土産物屋で埃にまみれて売られていそうなものでした。
また、官吏が上司宛に書いた欠勤理由書などは、やれ、でき物が出来てしまいなかなか直らなかったのでとか、妻の母親が具合が悪かったので、などと、いつの世もずる休みの理由付けは同じだと、つい笑ってしまいました。
夜は、近鉄奈良駅すぐ側のフレンチレストラン『ビストロ ル・クレール』へ。美味しかった。
泊まりは、奈良ロイヤルホテル。ここは、温泉スパがあったので、歩き疲れた身体にはうれしいものでした。
翌日は、ホテル近くの法華寺からスタート。十一面観音の美しさ愛らしさは言うまでもなく、何といってもあの右足の親指に、毎度感動です。すぐ隣の「海龍王寺」は入り口のあの荒れた感じがいいです。近くのウワナベ・コナベ古墳を回って、平城京へ。
遺構展示館や奈文研の「平城宮跡資料館」をしっかり見て回って、再建された朱雀門へ。
この公園、今はただ360度、広い野原で、兵どもが夢の跡。。。という言葉がつい出てしまうのですが、あと何年かすると、今再建中の大極殿の回りに朝堂や回廊まで再建予定とか、ちょっと感慨が変わってしまうかもしれません。
ここから、東大寺へ移動。東大寺境内はやはり人出が多い。韓国や中国語も聞こえますが、欧米人が多いと感じました。鹿達は昔より餌をねだるのが上手になったようです。
大仏殿のあとは、二月堂・三月堂へ。三月堂で月光菩薩に久方ぶりに対面。二月堂から見る大仏殿と奈良市内の景色が好きです。
朝9時から2時過ぎまで歩きどおし。遅いランチは、奈良公園内の奈良新公会堂の「レストラン能」で、カレー。ここは奈良ホテルの出店なので、美味しいのと、レストランからの公園の眺めが素晴らしい。
今回の奈良の旅はここまで。お天気にも恵まれ、大満足の二日間となりました。
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